2007年04月16日
【ポーランド留学体験記 (1)】電子情報工学科、伊藤先生からのポーランド留学体験記
昨年9月から1年間の予定で、ポーランドのワルシャワ大学に留学中の伊藤昭夫先生から体験記が送られてきました。
ポーランド留学中の伊藤です。私が留学しているワルシャワ大学ICM(Interdisciplinary Centre for Mathematical and Computational Modelling)では以下のような分野横断型の研究が産学連携で実施されています。
(1)癌腫瘍の成長過程での蛋白質の働きの解明と癌治療法の確立
(2)アルミニウムにおけるナノテクノロジーの開発とグレイン境界の解析
(3)動いている心臓の3次元可視化と心臓外科バイパス手術後のバイパス内における血流解析及び血栓の防止
私は数学を利用して、研究の理論的な部分を主に担当しています。共同研究者との議論では、私の知らない専門用語が飛び交うので電子辞書は欠かせません。こちらでは、他分野との連携を意識した研究が主流になりつつあります。
例えば、(1)では生物化学工学と医学・薬学、(2)では機械工学、(3)では医学・機械工学・知能機械工学の専門家が必要不可欠で、電子情報工学はパソコンの性能や可視化(数値計算やソフト開発など)の部分ですべての研究を支えます。ちなみに、NECやトヨタ自動車などの製品が市場に進出してきており、日本の産業技術はこちらでもかなり高い評価を得ていますよ。
ここで、みなさんならすぐに気づきますよね。そうです、ICMでの研究で必要とされる学科が1つの学科を除いてすべて本学に存在しているということです。では、除かれた学科は何でしょう?そうです、建築学科です。
さて、ここで質問です。建築はこのような研究と無縁なのでしょうか?実は、答えは無縁ではありません。なぜならば、分野横断型の研究においては、異分野の研究者達の議論を活性化する必要があります。このような研究環境を整えるためには「どのような建物をデザインすればよいか、どのような空間を構成すればよいか」などは非常に重要な問題です。今週からドイツ・ハイデルベルグ大学に出張しますが、この大学のIWR(Interdisciplinary Center for Scientific Computing)は研究所を設立する際、建築家ともの凄い議論を重ねたそうですよ。
私は、本学からこのような分野横断型の研究に貢献できる学生が育つことを期待しています。
堅苦しい話はこれで終了!次回は簡単にポーランドを紹介したいと思います。

投稿者 okano : 09:54 | トラックバック (0)