2014年度 卒業研究発表会を行いました~建築学科編~

2月16日(月)と17日(火)の2日間、建築学科の卒業研究発表会を行いました。建築学科の学生は卒業時、「卒業論文」「卒業設計」「卒業制作」のいずれかを選択します。

製図室で設計発表と制作発表が行われているということで、取材に向いました。その途中、メディアセンターの横で、強烈なインパクトを放っている作品と遭遇。これは、建築計画研究室所属の太田 盛仁さん(広島県立広島工業高校出身)の作品「耽る場所」です。キャンパスの中に、何とも幻想的で不思議な空間ができていました。

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驚きも覚めやらぬ中、発表の様子をのぞきにいってみると、発表する学生をはじめ、建築学科の先生方や、実務設計に従事している非常勤講師の先生方など、会場は多くの人の熱気で満ち溢れていました。
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大勢の聴衆の前で、マイクを持ち、緊張の面持ちながらも堂々と発表する学生たちの姿がありました。
設計発表では、浅野 文樺さん(建築意匠研究室/京都府立久御山高校出身)の発表を聴きました。浅野さんのテーマは「まちのうえのまち」。

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広島市の観光の中心である中区本通周辺の高層ビルを、構想の舞台にしました。高層ビルは従来、上の階に行くほど使用する頻度が少なく、その役割が十分に果たせていないことに着目しました。そこで、屋上に空間をつくることで、地と屋上に一つの関係が生まれると考えました。また、ビルの中に庭園を設けることで都市の周密感を開放し、通風などのメリットも生まれるという提案がありました。
発表を聴いた先生方からは「独創的で、色々な可能性がある」という講評がありました。

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その後の制作発表では、重本 真依さん(環境設計研究室/徳島県立川島高校出身)の「かやねずみ~和の設と畳~」を聴きました。
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重本さんは、“タングラム”というパズルをモチーフに、オリジナルの“和紙畳”を制作しました。畳は、その上に布団を敷くと寝室になり、座布団と花瓶を添えると客室になります。アイテム一つで自在に「和の空間」を変化させる畳に魅力を感じ、作品として取り入れました。また、イ草を材料とする通常の畳ではなく、カラーバリエーションが豊富で、耐久性にも優れていることから、この和紙畳(“こより”状に巻き、細かくした和紙を丁寧に編み込んで作られた畳)を起用したのだそうです。

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先生方からは、「アイデアが大変面白い」「子どもの遊び道具として実用化したらヒットしそうだ」といった声がありました。
そして、畳の空間を引き立てるアイテムとして制作した照明は、「古民家再生プロジェクト」の一環である茅刈り作業の際に、学生たちが発見した“カヤネズミ”の巣をモチーフにしました(茅刈りの様子はこちら)。地域に残る茅葺き古民家の再生を行うこの活動に、重本さんも参加しています。制作の手順としては、畳を制作する際に余った、畳表(畳の上表面を覆っているゴザ)をはがし、それを膨らませた風船に巻きつけていき、最後に風船を割ると完成します。

      <重本さんの作品>                       <本物のカヤネズミの巣>
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発表会では、建築家の方々から様々な鋭い意見や質問もありましたが、学生たちはそれに対し、自分の考えや建築に対する情熱をぶつけていました。

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最後に、小川 晋一 教授(建築意匠研究室)より閉会の挨拶があり、「卒業設計というのは、一生残るものです。ぜひ卒業までにもう一度手直しをしてポートフォリオとして、より良いものに仕上げて残してほしい。そしてこの経験を生かし、社会に出てからも、自分で問題点をみつけ、それを会社の人たちやクライアントに対してアイデアを提案していってください。」と、学生たちへ激励の言葉が贈られました。

発表した学生の皆さん、本当にお疲れ様でした!これからの皆さんの活躍を、陰ながら応援しています。

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